イギリス運転ガイド:国際免許・保険・MOT・課金制度・駐車ルール
- Yuna Kanai
- 2025年8月29日
- 読了時間: 7分
更新日:2025年8月30日

国際免許
国際免許証をお持ちの場合、イギリスでは最長1年間運転することができます(1)。ジュネーブ条約(1949)加盟国が発行した免許証を持っていれば渡英後1年以内であれば運転が可能ですが、レンタカー会社や警察対応などで英訳が求められる場合があるため、国際免許証(IDP)を併用する方が安心です。従って、2年以上滞在する場合は原則イギリスの運転免許証への切り替えが必要です。
イギリスの運転免許証への切り替えに必要な書類
特定の国(designated countries)からの運転免許証を、筆記・実技試験なしで英国免許に切り替えることが可能です。申請には以下の書類が必要です(2)。
申請書(D1 form):郵便局で入手可能。オンラインでは注文のみ可能です。
有効なパスポートまたは身分証明書:英国滞在資格を証明するもの(ビザ、UKVIシェアコードなど)。
現地の運転免許証(原本):交換対象国の免許証であることが条件です。
証明写真(パスポートサイズ):背景が白、最近撮影されたもの。
手数料(£43程度):郵送時に小切手または郵便為替で支払い。
一部の国(例:日本、韓国など)では、免許証の英訳証明書(抜粋証明書)が追加で必要です(3)。
自動車保険
イギリスでは保険なしでの運転は違法です。最低限「Third party insurance(対人・対物)」が必要ですが、実際には「Comprehensive(包括保険)」を選ぶ方が多いです。
保険料は年齢、事故歴、車種、郵便番号などで変動します。
保険会社の比較サイトを活用すると便利です。
日本人は申込時に日本語で対応してもらえる日系保険会社を選ぶ人も多いです:Motorichiban
車両検査
イギリスでは、3年以上経過した車両は毎年MOT (Ministry of Transport=運輸省)検査が義務付けられています。これは車の安全性や排気ガス基準を確認するための制度です。
中古車を購入した際は、MOTの履歴を確認しましょう:Check the MOT history of a vehicle – GOV.UK
MOTが切れている状態で運転すると違法扱いになり、運転ができなくなります。必ず期限前にMOTに出しましょう。
代表的なMOT対応修理チェーン:Book Your MOT Online Today - Over 500 MOT test centres | Kwik Fit、MOT Test Centre Near You - Book MOT Online | Halfords UK
ロードタックス(Vehicle Excise Duty, VED)
日本の自動車税に相当するもので、車のCO₂排出量に応じて年間の税額が決まります。支払いを怠ると、カメラによる自動チェックで違反とみなされることがあります。
代表的な道路交通ルール
左側通行が基本です
ゼブラ・クロッシング(Zebra crossing):シマウマのような黒と白の縞模様が特徴の横断歩道で、歩行者がいつでも渡ることができる場所です。車両はこの横断歩道に差しかかる際、歩行者がいるかどうかを必ず確認し、歩行者が渡ろうとしている場合は必ず一時停止して、横断が終わるまで待たなければなりません。
ラウンドアバウト(環状交差点/Roundabout):
非常に一般的で、信号の代わりに使われることが多く、都市部から郊外まで広く分布しています。
右から来る車に優先権があるのが基本ルールです。ラウンドアバウト内をすでに走行している車(右側から来る車)を優先し、進入前に一時停止または減速して確認する必要があります。
進入前には「Mirror–Signal–Manoeuvre(ミラー・合図・操作)」を徹底し、侵入前には右ウィンか、出口の一つ手前で左ウィンカーを出すことが推奨されています。
出口が複数ある複雑なラウンドアバウトも存在し、事前のレーン選択が非常に重要です。標識や路面表示をよく確認し、目的の出口に合わせたレーンに入るようにしましょう。
一方通行やBus Lane(バス専用レーン)に注意しましょう。地域によっては太線に囲まれたBus Laneに普通車が侵入すると罰金が課せられることがあります。
タクシー等にだけ通行が許可された道路を一般車両が通行した場合、罰金を課せられることがありますので、標識をしっかり確認しましょう。
交通ルールがまとまっているサイト:Complete Guide to UK Road Rules: What Every Driver Needs to Know、The Highway Code - Guidance - GOV.UK
交通ルールや運転技術に不安がある場合は、ドライビングスクールに通うのがおすすめです。個別レッスンは1時間あたり約£45前後で受けられ、実践的な指導を通じてラウンドアバウトやBus Laneなどのポイントも安心して学べます。
有料道路など
高速道路(Motorway)は基本無料ですが、ロンドンを中心とした都心部には課金制度があります。
Congestion Charge(混雑税):ロンドン中心部を通行する際に課金されます(通常£15/日)。ロンドン以外の都市でもCongestion Chargeの導入が検討されています。該当エリアを通行する場合は、事前に公式サイトでルートを確認します。Congestion Charge (Official) - Transport for London
ULEZ(Ultra Low Emission Zone):排気ガス基準を満たさない車両に課金されます。
駐車
路上駐車は「Permit(許可証)」や「Pay & Display(有料表示式)」が一般的です。
駐車場が付いていない家を借りた場合は、自宅前の通りでの自家用車のParking Permissionを得るため、City Councilへ申し込み・支払いをします。
道路脇の標識や、道路上のサインや線を確認してから、駐車できるかを判断しましょう。違反すると、罰金通知(PCN)が郵送されることがあります。
例「Maximum stay 30 mins. No return within 2 hours」:最大30分まで駐車可能。その後2時間は再駐車禁止
例「Permit holders only Mon–Fri 8am–6pm」:月〜金の8時〜18時は許可証保持者のみ駐車可
参考:On-street parking control signs and road markings - GOV.UK
初心者マーク
イギリスでは、初心者ドライバーが「L(Learner)」や「P(Probationary)」マークを車に表示することがあります。これは義務ではありませんが、周囲への配慮として使われています。
車の購入
チャイルドシート
対象年齢・身長:12歳未満または135cm未満の子供は、適切なチャイルドシートの使用が義務です。Child car seats: the law: Using a child car seat or booster seat - GOV.UK
チャイルドシートはベビー用品専門店のMamas & Papas | Pushchairs, Baby Clothing & Nursery Furniture – Mamas & Papas UKや、車用品店のHalfords - Inspiring a Lifetime of Motoring and Cyclingなどで購入可能です。
車両事故を起こした場合
人身事故の場合
· 原則として警察と保険会社の両方に連絡します。Vehicle insurance: If you’re in an accident - GOV.UK
怪我人がいる場合は、救急車(999)と警察(101)に即時連絡。
警察は事故の記録を取り、保険請求や法的処理に必要なレポートを作成します。
軽微な事故(外傷なし)の場合
明らかに外傷がない場合は、警察を呼ばずに保険会社のみで対応するケースが多いです。
ただし、相手の方が警察への通報を希望する場合は、その意向を尊重することが望ましいです。
事故後は必ず以下を行いましょう:
· 氏名・住所・車両登録番号の交換(法的義務)
· 保険会社への報告(たとえ請求しなくても報告義務あり)
· 現場写真の撮影・目撃者の連絡先確保(後日の証拠として有効)
その他注意点
相手が無保険・飲酒・逃走・故意の衝突などの場合は、必ず警察に通報してください。
警察への報告は、事故から24時間以内が義務です。
自分の過失をその場で認めることは避け、冷静に事実のみを伝えるようにしましょう。
本記事は2025年8月時点の情報をもとに作成されています。交通ルール、課金制度、保険条件、MOT検査基準などは地域や時期によって変更される可能性があります。実際の運転・手続きに際しては、必ず公式情報をご確認ください。筆者は本記事の内容に基づく行動によって生じた損害・トラブルについて一切の責任を負いかねます。



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